80歳を超えた『おひとりさま』(独身で子供のない人)からの相談です。

生涯独身の女性で、兄弟とその子供が信州と名古屋にいるのですが皆さま高齢で、ここ数年は電話でのやり取りをする程度、ほとんど交流もなく80歳を超えた今、今後のことや、死んだ後のことについて心配している。というものでした。

財産は自宅と1500万円ほどの預貯金をお持ちで、自分が死んだ後も少しの財産は残ると思うので、残った財産はユニセフに遺贈したい。とお考えです。

財産については、遺言書で「遺産は全てユニセフに遺贈する。執行人を●●●にする。」とすれば、相談者の意思は実現できます。

一方、財産以外の事柄(葬儀や法要、納骨場所などの取り決め)については、死後の事務委任契約を結ぶ必要があります。

私たちが結んだ契約の主たるものは

①通夜、告別式、火葬など葬儀及び埋葬に関する事務

②家財道具や身の回りの生活用品の処分

③医療機関などに対する債務の弁済と医療機関などからの弁済の受け取り

④行政機関に対する諸届出事務

⑤公共料金、租税公課の支払い

⑥四十九日法要の開催

⑦葬儀後すみやかに相談者が希望する親族などに対する死亡の通知

⑧報酬の取り決め

などです。

先月末に遺言書と死後事務委任契約書を公証役場で作成しました。相談者さんは言います。「75歳を超えた辺りから、死んでからの事を考えては不安で不安で仕方がなかった。これで安心して生活が出来ます。骨になるまでお世話になります。」と。

不安が一掃されたと喜んでいただけました。

K様、どうぞ末永くお付き合い宜しくお願いします。