松原市・羽曳野市・藤井寺市・堺市など南大阪の遺言と相続はお任せ下さい

遺産分割協議書の作成

相続人同士で話し合い、遺産分割についての話がまとまれば遺産分割協議書を作成します。

遺産分割協議書は絶対に必要なものではありませんが、やはり単なる話し合いだけでは全員が合意したといっても後から言った言わないのトラブルになる事も多いです。遺産分割協議書を作成しておけばそんな争いもある程度避けられます。

また何かの手続きをする際に役所などから遺産分割協議書の提出(たいてい後で返してもらえます)を求められる事もありますので、そんな時のためにも必要です。

遺産分割協議書の作成方法

遺産分割協議書は、分割協議の内容をできるだけ具体的にわかりやすく書面に記載したうえで、相続人全員で署名捺印します。ここでは署名と記名とどちらがいいのかという話がありますが、可能な限り署名・捺印をしておくほうが望ましいです。

例えば法務局で相続による不動産の名義変更をする場合は、遺産分割協議書への押印は記名押印でも構いません。

しかし他の法律や法令で遺産分割協議書への「自著」が求められているものも存在しますので、その法律や規則が適用される状況では、やはり署名捺印しておくほうがいいでしょう。

租税特別措置法施行規則

第二十三条の二(小規模宅地等についての相続税の課税価格の計算の特例)
7 1 ハ
ハ 遺言書の写し、財産の分割の協議に関する書類(当該書類に当該相続に係るすべての共同相続人及び包括受遺者が自署し、自己の印を押しているものに限る。)の写し(当該自己の印に係る印鑑証明書が添付されているものに限る。)その他の財産の取得の状況を証する書類

印鑑については必ず登録されている実印で押印します。
何かの手続きで役所や金融機関などに遺産分割協議書を提出する時に、一緒に添付書類として相続人の印鑑証明書を求められる事が多く、必ず印鑑証明書の印影と実際に押されている印影を確認されるからです。これが違っているとなかなか物事が進まなくなってしまいます。

できあがった遺産分割協議書は誰か一人が保管しておくでも構いませんが、できるのであれば相続人全員分作成しそれぞれ印鑑証明書のコピーと一緒に、各相続人が同じ物を持ち合うようにしておくほうがいいです。

遺産分割協議書を作成したあとに遺言書が発見されたら

相続財産の分割は、基本的に遺言書があるのであればまずその内容が優先されます。遺言書が存在することに気付かず分割協議を進め遺産分割協議書まで作成してしまった場合、あとから遺言書が発見された段階で協議書が原則無効となってしまいます。

しかし、相続人全員の同意のうえで先に遺産分割協議で決めた内容でいいとした場合には、その遺産分割協議書を有効なものとして扱って構わないとされています。

似たような例として、仮に遺言書があったとしても相続人全員の同意があれば遺言書と違う内容の遺産分割をしてもいいと認められた裁判例もあります。

遺産分割協議のあとに新たに相続人があらわれたら

被相続人に親族も知らなかったような認知した子がおり、それを見落として行った遺産分割協議については無効となります。その場合は、新しい相続人を含めてもう一度遺産分割協議をやりなおす事になります。

ただしこれは認知された子がいたのに見落としていた場合です。

それとは別に遺産分割協議が終わってから新たに相続人が出現した場合は扱いが少し違います。例えば遺産分割協議のあとに被相続人の隠し子が裁判などで認知を認められた場合、分割協議が終了してから新しく遺言書が発見されてその内容が隠し子を認知する内容であった場合など。

こういった形で後から新たに相続人となった者は遺産分割協議のやり直しを求めることはできません。その代わり、ほかの相続人に対して自分の相続分に応じた金銭を請求する事ができます。

相続人の中に海外在住の人がいたら

遺産分割協議は相続人全員で行わなければなりません。例え相続人の何人かが海外に住んでいたとしてもそれは同じです。その人も含めて遺産分割協議を行う必要があります。

その為に一時的に日本に来てもらうという形でもいいですが、そもそも遺産分割協議自体が相続人全員が一ヶ所に集まらなければいけないというわけではありませんので、遠方にいるまま協議を進めていっても大丈夫です。その場合は電話や手紙、今であればネットを通じたやりとりで話をまとめていく事になります。

分割協議をまとめる事自体はそれでできます。

しかし問題は、遺産分割協議書に押す印鑑はどうするのかという話。

日本に住所があれば印鑑登録をした実印で押印し、印鑑証明書を添付する事ができます。しかし海外にはこの印鑑登録の文化がないところのほうが多いです。そのため国によっては印鑑証明書を用意する事ができません。

その場合は、印鑑証明書の代わりの「サイン証明」を利用します。具体的には、遺産分割協議書を海外にいる相続人のところへ送り、現地の日本領事館へ持ち込んでもらいます。そこで領事館の職員の前で遺産分割協議書にサインをし、本人がサインをしたのに間違いないという証明文をつけてもらいます。

このサイン証明を取得する際にはパスポート等の身分証明書も別途必要になりますので事前に領事館に確認しておきましょう。

お気軽にお問合せください TEL 072-338-5562 9:00 - 20:00 (お問合せは年中無休)

PAGETOP
Copyright © 南大阪遺言相続サポートオフィス All Rights Reserved.
Powered by WordPress & BizVektor Theme by Vektor,Inc. technology.